弁護士業界の勤務時間と勤務時間に対する私の考え方

こんにちは。弁護士の田中今日太です。

本日は,法律事務所における弁護士の「働き方・時間を何に使うのか」についてお話します。

皆さんは,弁護士の勤務時間などについて,どのようなイメージを持っておられるでしょうか?

個人的な考えですが,「働きすぎるのはよくない」と思います。

当然ですよね。

私は,実際に執務する時間は,「長くとも8時間から9時間程度」がよいと思っています。

そして,休みは,「少なくとも週1日以上」ですね。

一方で,業界で一番厳しい事務所だと,「休日返上,朝出勤して朝4時に帰宅する」というハードワーカーもおられるようです。

もしくは,そうでなくとも,「朝9時から働いて,夜は終電で帰宅するのが当たり前」という事務所も多いのではないでしょうか?

これもなかなかハードですね。

このように,法律業界は,通常の企業でいう,ブラック企業に当てはまるところは多いのではないか?とみています笑

そして,弁護士自身も,「まあ仕事だし仕方ないか」と思っている人も多いように感じます。

ではなぜ法律業界では,このような「ブラック企業化」が容認・黙認されているのでしょうか?

その答えは,弁護士は,「職人」であり,勤務時間が長くなるのは「修行」だと思う傾向にあるからだと思います。

「修行」だから,長時間労働は自分のためになっている,だから長時間働くべきだという理屈ですね。

また,ボスの弁護士や先輩の弁護士が,長時間労働しているから,自分だけ早く帰るのは申し訳ないと考えて,長時間働かざるを得ない人もいると思います。

しかし,私は,長時間働くのは効率が悪いので,反対です。

特に,誰かに指示されたり命令されたりしてする仕事に時間を使うのは反対です。

自分の自由時間をいかに作るかということが大切だと思います。

なぜか?

皆さんは,「7つの習慣」という本を御存じでしょうか?

知らない方のために,簡単に説明しますね。

この本の中では,4つのマトリクスがあります。

仕事は4つに分類されるということが記載されています。

  1. 緊急かつ重要な仕事
  2. 緊急ではないが重要な仕事
  3. 緊急だが重要でない仕事
  4. 緊急でも重要でもない仕事
  1. はクレーム対応,危機災害,事故の対応などです。
  2. は企業の将来のことを考えること,読書,人に会って知見を広げること,適度な息抜き
  3. 無意味な電話やメール,突然の来訪,多くの会議,無意味な接待や付き合い
  4. 暇つぶし,世間話,そのほかの無意味な活動

そして,③,④はできる限り減らし,①,②,特に②の時間を使うことが大切とされています。

では,弁護士の仕事は,このうちのどれにあたるのでしょうか?

弁護士の仕事の中には, 判例リサーチ,書面作成もありますが,単なる事務作業も多く含まれています。

また,判例リサーチといっても,不必要なレベルまで判例リサーチをしていることも多くあったり,書面作成では,文章の構成や表現方法に過度にこだわっていることもあります。

そうだとすると,こうした時間は,③もしくは④に分類されることが多いのではないでしょうか?

むしろ,さきにあげたような事務作業などは,事務員,パラリーガルに任せ,弁護士自身は,弁護士にしかできないことに時間を効率的に使うことが望ましいはずです。

そして,空いた時間を②に充てるべきです。

そして,②で自身の将来のこと(自分が本当はどういう仕事をしたいのか,どういう理念で仕事をするのか,自分は社会や世界にどういう影響を与えたいのか)や今後の経営戦略を考えたり,家族のことを考えて適度に息抜きをすることが大切です。

だからこそ,一日のほぼすべてを,誰かから言われて指示された仕事に充てていては,②の時間はとれないことになりますね。

今どこかにお勤めの弁護士の方,ご自身がどこに時間を使われているかを一度見直してみましょう。

また,修習生の方,自分が何に時間を使うのかをよく考えて,事務所を選択しましょう。

確かに,私自身でいうと,弁護士の1年目,2年目は,残業することも多かったです。

早く独立したい,早く1人前の弁護士になりたいと思っていたからです。

ただ,弁護士3年目ともなると,ある程度の素養も身につき,事件処理もスピーディーになってくるので,早く帰るようになっていました。

どんな弁護士でも,3年もやれば徐々にこのようになっていくのではないか?と思います。

では,弁護士3年を過ぎても,勤務時間が長くなるのはなぜでしょうか?

勤務時間が長くなるのは,「修行」ではなく,単にだらだら仕事をしているからか,もしくは圧倒的に業務量が多いか,業務の効率性が悪いから,ということになります。

実は,私の難波の事務所のビルは,夜10時半で閉まりますので,どんなに遅くとも10時半までしか事務所にいられません笑

これは,このオフィスを借りるときの条件でした。

ただ,私は,むしろそっちのほうが良いとおもいました。これで働きすぎずに済む,と。

ちなみに,今,当事務所で勤務している弁護士の例では,9時半から19時ぐらいには業務を終えて帰っているイメージです。