2018.09.14 2022.10.01

なぜリボ払いは借金扱いされるのか

なぜリボ払いは借金扱いされるのか

ショッピングのリボ払い(正確には,「リボルビング払い」といいます。)とは、利用金額や件数にかかわらず、クレジットカードで買い物をした分を毎月あらかじめ決められたほぼ一定の金額で返済し続ける支払い方法です。
ショッピングのリボ払いは、“金銭消費貸借契約“(いわゆる「借金」)ではなく、買い物の代金をいったん立て替えてもらうという“立替払契約”ですので、厳密には「借金」ではありません。しかし、買い物代金の融資としての側面もあり、借金と同じように扱われている部分もあります。
この記事では、リボ払いが借金のように扱われる理由と、リボ払いの返済ができなくなってしまう理由について、説明します。

リボ払いが借金と同じようだといわれる理由

リボの手数料と借金の利息との比較

リボ払いには、手数料がかかります。
この手数料には、買い物の代金を借りることに対する利息の意味合いと、立替払いに対する報酬や諸経費などの意味合いがあります。
借金(金銭消費貸借契約)の利息は、利息制限法によって、次のような上限が定められています。

元本額が10万円未満の借金  → 年20パーセントまで
元本額が100万円未満の借金 → 年18パーセントまで
元本額が100万円以上の借金 → 年15パーセントまで

一方、リボ払いを規制する割賦販売法においては、手数料率の上限は定められていませんが、リボ払いの手数料の相場は、15パーセント~18パーセント程度であるといわれています。
これは、消費者金融からの借金並みの高い率であるといえます。

リボ払いに関する情報も信用情報に登録される

信用情報とは、クレジットやローンなどの信用取引に関する契約内容や返済・支払状況・ 利用残高など情報のことをいいます。
信用情報は、信用情報機関といわれる機関が保有している、個人の借り入れなどに関する情報のことです。
金融機関やクレジットカード会社は、新たな借り入れなどの申込みがあった際の審査において、この信用情報を参照します。
クレジットカード会社は、個人信用情報機関であるCICに加盟して、支払い状況等を登録することになっています。リボ払いの残高も、信用情報として登録されます。
ですから、ローンを申し込んだときなどに、審査のために金融機関が信用情報を確認すると、リボ払いの残高があることが知られてしまいます。
その意味では、借金があるのと同じような状態になるともいえるでしょう。
リボ払いを利用しているということだけでローンの審査に通らなくなるということは通常ありませんが、その額によっては、審査の結果に影響することもあります。
ですから、リボ払いの残高を完済してからローンを申し込んだ方がよいと言われることが多いです。
また、延滞などがあれば、信用情報にネガティブな情報として登録されてしまうことがあり(いわゆるブラックリストにのる状態)、その際には、ローンの審査に通ることが難しくなりますので、注意が必要です。

リボ払いで返済ができなくなるのはなぜ?

リボ払いは残高を把握しにくい

リボ払いは、月の支払い金額が一定なので、なんとなく同じ金額でずっと支払いを続けていると、自分が総額でいくら返すべきなのかが分からなくなってしまいがちです。
知らず知らずのうちにリボ払いの残高が膨れ上がってしまうのです。
また、自分では設定したつもりがないのに、いつの間にか自動リボが設定されているということもあるようです。
そのことに気付かずにクレジットカードを利用した買い物を続けていると、気づかないうちにどんどん残高が膨れ上がってしまい、返済できなくなるというケースもあります。

返済が追い付かない

リボ払いのメリットは、月々の返済額を少なくおさえられることです。
しかし、月々の返済額が少ないということは、なかなか残額が減らないということでもあります。
そのため、残高がどんどん大きくなっていき、結局支払うことができなくなってしまうということが起こり得るのです。

複数のカードでリボ払い設定をしている

人によっては、複数のカードでリボ払い設定をしていることもあるでしょう。その場合、1枚のカードの支払いは少額でも、合算するとかなりの額になってしまうことがあり、結果的に返済することができなくなることがあります。

まとめ

リボ払いは、厳密には借金(金銭消費貸借契約)ではありません。
しかし、これまで説明したように、リボ払いの手数料率は、消費者金融からお金を借り入れる場合の金利と同程度に高く、また、借金と同じように信用情報機関にも履歴が登録されます。
そのような意味では、借金とおなじようなものであると思った方がよいでしょう。
リボ払いの返済が追い付かず、それほど多くない金額でも返済することができずに自己破産せざるを得なくなる人もいます。
リボ払いを続けて残高が膨らんでしまい、返済が追い付かなくなってしまったような人は、早めに専門家である弁護士に相談をして対策をとるようにした方がよいでしょう。

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