パチンコを楽しむ人は以前よりかなり減っていて、パチンコ業界は衰退産業とも言われています。しかし、それでもなおパチンコ等のギャンブルにはまってしまい、ギャンブル依存症になる人は少なくありません。今回はギャンブル依存症、中でもパチンコ依存の実態とその解決法について取り上げます。
そもそも「ギャンブル依存症」とは?
ギャンブル依存症というと、ギャンブル好きのレベルを超えて、異常なほどギャンブルにはまっている状態をイメージするでしょう。
実は、ギャンブル依存は「ギャンブル障害」や「病的賭博」という医学的な呼称もあり、精神疾患のひとつとされているのです。
ギャンブル依存症になると、「ギャンブルによって貧困になったり、家庭生活が崩壊したりするなど、大きな不利益があるにもかかわらず、ギャンブルをやめるどころか、ますますギャンブルをしたくなってしまう」という症状が見られます。
現在、全国にはギャンブル依存症の「女性」が約75万人いる、という調査結果もあります。なぜ、これほどたくさんのギャンブル依存症の女性がいるのでしょうか。
主婦はパチンコにはまるなど、ギャンブル依存症になりやすい?
必ずしも女性はギャンブル依存症になりやすい、というわけではありません。
特に「主婦」がギャンブル依存になってしまうのには、いくつかの理由が考えられます。
たとえば、これといった趣味を持たない専業主婦が、以前、彼氏や夫と一緒にパチンコをしたことを思い出し、忙しい家事や育児の合間に立ち寄り、パチンコを始めることがあります。もちろん、たまに息抜きで楽しむ程度ならまったく問題ありませんが、次第にストレス発散のためにはまっていくケースもあります。
また、ジャニーズや韓流ドラマなどの熱狂的なファンがニュースなどで取り上げられることがありますが、アイドルや韓流ドラマなどもある種の中毒性のようなもので、何かにはまりやすいタイプの女性が、たまたまはまったのがギャンブルだった、ということもあるでしょう。
勝っても負けても依存症の原因になる
なぜギャンブル依存の人々は病的なレベルまでパチンコに熱狂してしまうのでしょうか?
当然、「ギャンブルで勝ったときの快感が忘れられないから」というのも理由の一つです。
やはり、勝負事で勝つというのは誰にとっても気持ちのよいことです。
フィーバーが連続するときの快感が忘れられず、たびたびパチンコ店に足を運ぶようになることもあるでしょう。大フィーバーを夢見て、つぎつぎとお金を投入し、結果的に貯蓄までも食いつぶしてしまうのです。
一方、負けたせいでやめられなくなる、というパターンもあります。
パチンコであっという間に数万円を使ってしまい、お金を取り戻さなければ、という心理から、さらにお金をつぎ込んでしまうこともあります。
勝ったら勝ったで、その昂揚感から抜けられなくなり、負けたら負けたで、お金を取り戻さなければ、という気持ちに駆られて、やはり抜けられなくなってしまうのです。
冷静に考えれば当たり前のことですが、パチンコ客が全員儲けられるなら、パチンコという商売は成り立たないのです。しかし、その当たり前のことが分からなくなり、自分だけは勝てる、と思い込んでしまうのが依存症です。
ギャンブル依存症からどうやって抜け出すか
冒頭でも説明したとおり、ギャンブル依存は精神疾患のひとつでもあり、本格的な治療を受けることも解決方法のひとつです。
また、ギャンブル依存に陥った人たちの作っている自助グループに参加するという方法もあります。
しかし、必ずしも身近に治療できるような医療機関や自助グループがあるとは限らず、確実性や即効性には欠けるでしょう。
パチンコ依存症の人がパチンコに行くのは、パチンコに行くお金があるからです。しかも、消費者金融やカードローンであれば、かなりの金額を簡単に調達できてしまいます。
借金してまでギャンブルをしてしまう場合、もっとも有効な解決方法は、弁護士に債務整理(破産や民事再生、任意整理など)を依頼することです。
弁護士に借金の整理を依頼すると、債権者に対して「受任通知」という書面が送付されます。受任通知を受け取った消費者金融やクレジットカード会社は二度とお金を貸してくれません。
新規の借入ができなくなるため、パチンコの軍資金も断ち切ることができるのです。
まとめ
いったんギャンブル依存症になってしまうと、自力で直すことは非常に難しいといえます。
もし身近にそのような人がいる場合(自分自身がそうである場合)には、単なる「ギャンブル好き」だと安易にとらえず、本気で解決を考える必要があります。借金でパチンコの軍資金を調達する状態になると、借金問題とギャンブル依存の両方の問題を抱え、特に深刻ですから、早期に解決に乗り出す必要があります。借金問題に関しては専門家である弁護士に相談することをお勧めします。