2019.11.28 2022.10.01

何年も返済しているが元金があまり減っていないのはなぜ?

何年も返済しているが元金があまり減っていないのはなぜ?

何年も返済しているのに、元金が一向に減らないという方、意外と多いのではないでしょうか。借金をする場合、大なり小なり利息を取られますので、その利息が悪さをしてなかなか返済額が減らない事態に陥るケースがあります。
今回は、長年返済をしていても元金が減らない理由や少しでも返済額を減らしていくための方法をご紹介します。

長年返済をしても元金が減らない仕組み

まずは、長年返済を繰り返しているのになかなか元金が減らない理由をご説明します。

元金が減らないのは利息のせい

借金の元金が減らない理由は、ズバリ利息のせいだと言えます。借り入れをする際には、ほとんどの場合で利息がかかりますが、月々の返済額のうち利息の割合が大きくなれば、なかなか元金が減らない原因となります。

利息制限法では、上記のように借入額に応じた上限利息が取られます。消費者金融などの貸金業者から借金をすると、利息も利息制限法上限ギリギリに設定している所が多く、利息の割合も大きくなってしまうのです…。

例えば、100万円を年利15%の月3万円返済(約35~40回払い)で借りたとします。まず、借入初年度は利息だけで年間15万円が発生します。月計算で言えば、1.25万円が利息ということになります。
これが月々3万円の返済でしたら、なんと42%が利息に充てられていることになります。返済を続けて元金が減っていけば利息も徐々には減っていきますが、元金が減るペースが遅い原因となっています。

借入額が多い

借入額が大きければ、通常であれば利息も下がる傾向にはありますが、それでも元金が大きければ利息の額も増えていきます。
例えば、上の例と年利は同じ15%で、500万円を借りたとしましょう。初年度の利息は年間75万円となり、月6.25万円が利息に充てられることになります。
きちんと利息も含めた返済計画を立てていないと、利息を払っては繰り返すような事態にも陥りかねません…。

月々の返済が少ない

反対に借入額に対して月々の返済額が少なすぎる場合にも、毎月支払う利息の割合が大きすぎてなかなか元金が減らない原因となります。
例えば、上の100万円を年利15%で借りた例で、月に2万円しか返さなかったとしましょう。半分以上が利息を払っていることになりますので、一向に元金は減りません。

リボ払いの危険性

また、クレジットのリボ払いをしている方も注意が必要です。リボ払いとは、使った額にかかわらず毎月定額で支払い残高(元金)を支払っていく方法です。
毎月の支払いは変わらないからと、何も考えずに使えるだけ使い続け、支払額よりも利用額が上回り続ければ当然元金は減りません。
また、リボ払いは手数料が高い点も注意点で、気付いた頃には「支払い残高がかなりの額になっていた…」という事態も起こり得ます。

元金を減らすためにできること

このように、計画なしに借り入れをすることで、主に利息を払い続ける事態に陥り、なかなか元金が減らないことにもなります。
ただ、少しでも早く返済から解放されたいところですね。少しでも早く元金を減らすための方法をお伝えします。

可能な限り返済額を調整する

上記でお伝えしたように、借入額に対して月々の返済額が少なすぎると、その分利息の割合も大きくなり元金がなかなか減らない原因となります。
可能な限り、返済額を増やしてなるべく短期間で支払っていくようにしましょう。返済が早まる分には債権者も歓迎でしょうから、相談すれば返済増額も受け入れてくれるでしょうし、繰り上げ返済もできるかと思います。

100万円を年利15%で借りた例では、月3万円返済にすることで月に42%が利息を払っていることになっていました。
もしこれを月5万返済に増額すれば、月に支払う利息の額は変わりませんが、割合を25%にまで減らすことができます。
返済期間も短くなり、元金が減るペースも早くなるので、トータルで支払う利息の金額も減ることとなります。
可能な限り、毎月の返済額を増やし短い期間で返していく計画を立てましょう。

債務整理で利息カットなどをしてもらう

どうしても今のままでは完済が難しい状況の方であれば、債務整理を行うことも検討してみてください。
特に任意整理であれば、リスクも低く、原因となっていた利息カットを債権者が受け入れてくれる場合も大いに期待できますのでおすすめです。
実際に現在の債務の額や今後の返済能力、財産の有無などによっても適した債務整理の方法が違いますので、より具体的なアドバイスは弁護士に相談して直接もらうようにしましょう。
借金の相談であれば無料で受けてくれる弁護士も多いです。

まとめ

長年返済をしているにもかかわらず、なかなか元金が減らない原因の多くは利息にあると言えるでしょう。
特に、借入額に対して返済額が少なすぎるケースでは、毎月の支払いの多くを利息支払いに充ててしまっているケースも考えられます。
可能な限り、返済額を増やして短い期間で返済をするようにしてみてください。どうしても返済が難しい状態にある方は、債務整理も検討してみてください。
方法にもよりますが、利息カットなどの交渉によって返済負担を軽減し、現実的に完済できるように計画を立てていきます。借金のお悩みをお抱えの方は、ぜひ一度弁護士相談するようにしましょう。

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