子供の教育と経営の考えは同じ。それは知恵と工夫を凝らすこと(代表弁護士 田中今日太)
皆さま,こんにちは。
弁護士の田中です。
前回は,仕事とプライベートは,やる内容自体は違うわけですが,いずれもやりがいを持って「全力で」取り組むことが大切であることをお伝えしました。
仕事を充実させるということは,なんとなく想像がつくと思われますが,プライベートを充実させるとはどういうことなのでしょうか。
例えば,豪華な旅行や豪勢な食事をとることなのでしょうか。
もちろん,それも一つ,プライベートを充実させるということではあります。
しかしながら,それだけがプライベートを充実させるということではありません。
私が思うに,プライベートを充実させるとは,仕事を充実させるということと似ています。
私は,仕事は「やりがい」を持って「全力で」取り組むべきだと思っています。
そして,プライベートも「やりがい」を持って「全力で」取り組むべきだと思っています。
ただ,仕事とプライベートの違いは何かというと,仕事は「会社での時間」を使うことであるのに対し,プライベートは「私的な時間」を使うことです。
つまり,「会社での時間」か「私的な時間」の差だけであって、やりがいを持って「全力」で事に臨む、ということに変わりはありません。
ちなみに、私の休日は、料理をすることが多いです。
料理をしている間、無心で取り組め、ストレス解消もできます。
料理の面白さは、調味料、味付け、温度などの条件の差で、完成する料理の味が変わることです。
ですので、こういう味にしたいと思ったら、ちょこちょこ微調整して自分が好きな味を目指します。
味付けも、外食で出てくるような味にしたいと思っても、全然違ったものになるので、どうすればこの味になるのかと試行錯誤します。
youtubeでいろいろな料理人の方が調理方法を公開してくれていますので、それを試してみることから始めています。
この試行錯誤の作業が楽しいです。
目指していた味を、この調味料をこういう調理法で実現できたときには、非常に嬉しいです。
プロはこうやって作っていたのか!と宝物を見つけた気になります。
ただ、私自身限られた時間の中で料理をしているので、どうせであれば、いろいろな料理を一気に下ごしらえすることが多いです。
例えば、トマトソースのベース、ボロネーゼのベースを作ったり、パンチェッタ(豚の塩漬け)を作ったり、ソフリット(たまねぎ・人参・セロリを1時間以上炒める)をまとめて一気に作ります。
それらを利用して、具材を変えたり、調味料にしょうゆを使って和風寄りの味にしたり、ハーブ系を使ってイタリアン寄りにしたりして、味を工夫するのが面白いです。
他方で、お酒やワインの種類を変えることで、イメージする味を追求します。
チーズも、パルミジャーノレッジャーノ、ペコリーノロマーノなどを使い分けたり。
このように一気に下ごしらえして色々試しながら、料理を作ります。
ただ、こういう下ごしらえが切れてしまった場合や、冷蔵庫に余り物がある場合には、それを優先的に利用して何かの料理を作ります。
このときも適当にやりますが、ただ食べれれば良いというわけではなく、この材料で何が作れるかを調べたり、現場思考で作るのは楽しいです。
失敗するときも普通にありますが、チャレンジした結果なので、同じミスはしないようにと気にせず次に活かそうと思います。
料理は一例なのですが、他にもいろいろやりたいことがあります。
やりたいことが多いので、体一つでは足りないと思うこともしばしばです。
人によっては、料理をすることがめんどくさい、いやだ、外食すればよい、という考えの方もおられるかもしれませんが、私としてはせっかくの機会なのに勿体ないと思ってしまいます。
どうせ何かを食べなければならないなら、やりがいを持って臨めば楽しいですし、上達すれば美味しい料理が食べれます。
究極、外食するお金がなくなったり、お気に入りの店がなくなったり、あるいは自分に料理を作ってくれる人がいなくなっても、自分で作れるなら不安心配はありません。
時に、失った味を再現することで懐かしさを味わうことができます。私も過去に通っていた店がなくなったときは、その店の名物料理を再現しようと試行錯誤しました。
プライベートもやりがいをもって事に臨むと非常に楽しく、目に見える世界が変わります。
私も2年前までは、料理など一切作らず、包丁もろくに持ったことがありませんでした。
しかし、2年も経つと、多少のことはわかるようになってきて、下手に外食するなら自分で作ろうという気にもなってきます。
日々の積み重ねは本当に大切ですね。
また、私は、よく子供と図書館に出かけます。
子供の絵本も何冊も買っていてはキリがないし,お金もかかるので,図書館は非常に有用です。
初めは,私も何も考えず子供が好きに選んでくる本を借りていました。
しかし,最近は,私が子供が文字を覚えやすい絵本を選んだり,ふりがな付きの漢字が入っている絵本を選んだり,
テーマとして成長につながりそうな絵本を選んだりして,子供に勧めたりしています。
子供も漢字が入っていたり,ページ数が多い本は嫌がったりすることもありますが,うまく褒めたりしてやる気をだしてもらうようにしています。
そうすれば,子供は自然と漢字を覚えますし,長い本を読むだけの力量も身につくだろうと思ったためです。
これは,子供の絵本選びにも「全力を尽くしてみよう」という考えからです。
せっかくの機会なんだから,私なりに「知恵と工夫」を凝らしてみようという考えです。
自分でいうのもなんですが,私は決して「教育パパ」ではありません。
高額な塾に行かせたり,高額な習い事もさせていません。
子供に世間的にいうエリートコースを歩ませたいとは,全く考えていません。
それよりも,知恵と工夫を凝らす大人になってほしいと思います。
ただ,私は,私の知恵と工夫の結果が,子供の成長のためになればよい,と考えていますし,
私が子供と触れ合う中で,私なりに全力を尽くしていることや知恵と工夫を凝らしている姿勢が,子供に伝わってそういう大人になって欲しいと思います。
「お金をかけてあげること」だけが,子供を大切にするということではない,というのが私の意見です。
とはいえ,子供に限りなく時間をかけてあげられるかというと,私にも仕事ややるべきことがあるので,そうではありません。
「限られた時間だからこそ」,「知恵と工夫を凝らして」,子供のためになることを考えてあげることこそが大切だと思います。
このように,「お金をかける前に,まずは知恵と工夫を凝らすことが先で,知恵と工夫を凝らした後,足りないと思ったらお金をかけることを考える」ということが,
私の教育のスタンスであり,また,私の経営のスタンスでもあります。
一見すると,経営に関係のない教育的なスタンスが,経営のスタンスにも関わってくるのは非常に面白いですね。
プライベートにおいても仕事においても,その人間の本質は同じだということを示してくれる良い例です。
だからこそ,プライベートも全力を尽くすということが大切であるとも言えます。
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というわけで、少しでも料理を作りたくなっていただけたでしょうか?
あるいは,お子様のおられる方は,絵本選びに夢中になりたいと思っていただけたでしょうか?
私は,料理については人に誇れるほどの腕前ではありません。
教育熱心な方もいらっしゃる中で,私が子供の教育について優れているというわけでもありません。
しかしながら,プライベートを充実させ,全力を尽くす姿勢については語ることができます。
やりがいを持って本気で取り組むこと、常に上の次元を目指すこと、そうすれば、プライベートの時間でさえも本当に充実させることができます。
どんなときであっても、前向きで明るい自分でいられるように、これからも邁進したいと思います。