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弁護士は激務?弁護士事務所の忙しさ5分類|労働時間と事件数の目安(代表弁護士 田中今日太)

2024.03.07 (最終更新日:2026.08.16) 弁護士・修習生向け

こんにちは。

弁護士の田中です。

さて、今回のテーマは、仕事が忙しい事務所と、手持無沙汰な事務所についてお話したいと思います。

ちなみに、私の事務所は③の「ボチボチ忙しい事務所」かなと思っています。

法律事務所の弁護士の忙しさ|労働時間の5つの分類

私の適当な分類を言いますね。

あくまでも体感の話なので、参考程度に読んでください。

また、一日●●時間と記載しますが、一時的に起案が重なるとかリサーチが重なる等の理由で、多少ぶれる可能性があることもご留意くださいね。

では、分類していきましょう。

分類弁護士の1日の労働時間弁護士1人の事件数の目安
①激忙しい事務所15〜20時間—(企業法務系が中心)
②かなり忙しい事務所12〜15時間50〜80件
③ぼちぼち忙しい事務所9〜12時間本文をご参照ください
④忙しくはない事務所8時間年間30件以下
⑤手持無沙汰な事務所8時間以下(実質は余裕あり)年間20件以下

①激忙しい弁護士事務所|1日15〜20時間労働

とある企業法務系の激忙しい事務所では、「睡眠時間が4時間でそれ以外仕事」というような、そんなことが可能なのか?という働き方をする事務所もあると聞きます。

この場合の労働時間は、一日20時間?ぐらいでしょうか?

配置される部署によって忙しさが全く異なると聞いていますが、さすがに誇張していると思うので1日15時間から20時間というよう定義しておきますね。

(ただ、今のご時世にこれだけ働かなければならないのかは疑問です。

これだけ忙しいときもあるという風に考えるのが良いのかもしれませんね。

関係者の方で詳しくご存じの方は教えてください。)

とはいえ、一応、分かりやすい分類として設定させていただきます。

ところで、これらの事務所は、入所する前に、激忙しいことは十分に分かっていてなお入所されているので、「こんなに忙しいとは思わなかった」とはならないと思います。

また、それだけ働くので得られる報酬は多いです。

1年目から年収1000万円以上が払われる事務所もあります(ただし時給換算すると・・・・)。

②かなり忙しい弁護士事務所|1日12〜15時間労働

企業法務系の事務所でも個人事務所でも、「毎日終電で帰る」という働き方になっている事務所(いわゆるブラックと呼ばれる法律事務所)はあると聞きます。

例えば、勤務開始時間を9時からとしたとして24時まで働くとすれば、休憩時間を1時間とすると、14時間の労働ですね。

勤務開始時間が9時からで22時まで働くとすれば、休憩時間を1時間とすると12時間労働ですね。

これもかなり忙しい事務所だと思いますね。

企業法務系の事務所でこれだけ働く事務所は、そこそこネームバリューのある法律事務所かと思いますし、入所される方も事前にかなり忙しいことが分かっているので、

不意打ちで「こんなに忙しいとは思わなかった!」とはならないと思います。

他方で、個人事務所の場合は、入所前に業務量の情報を得にくいことも多いので、入所後に「これだけ忙しいとは思わなかった!」となりやすいように思います。

そのため、個人事務所に応募される場合には、想定される労働時間や弁護士1人あたりの担当件数を、面接の段階で具体的に確認しておくことをおすすめします。

なお、全国に支店展開をしている法律事務所であっても、一時的に業務が集中している時期には、ここに分類される状態になることもありうると思います。

企業法務系の事務所は、顧問対応やリサーチが多く含まれることや、1件の対応時間が相当長くなることもあるので、一概に保有件数は言い難いです。

他方で、個人事務所の場合の保有件数ですが、どんなに少なくても50件以上~80件といったところかと思います。

ここで50件から80件と幅があるのは、法律事務所のシステムや仕組みによる事件処理の効率性によって、処理できる件数に大きな差が生じるためです。

同じ事件数であっても、事務局の人数や事件管理の仕組みがどこまで整っているか、また経験年数に応じた事件の割り振りが行われているかによって、弁護士1人あたりの負担は大きく変わります。

こうした体制が十分に整っていない場合には、50件ほどの事件数であっても、弁護士が事務作業まで抱えることになったり、方針を立てるためのリサーチに多くの時間を要したりして、労働時間が12時間~15時間に至ることがあります。応募前に、事務局の人数や事件管理の仕組み、事件の割り振り方を確認しておくと安心です。

あるいは、多少なりともシステムが整っていても、弁護士の保有する事件(又は弁護士が主として処理する事件)が70件~80件ともなると、これぐらいの労働時間にはなると思います。

③ぼちぼち忙しい弁護士事務所|1日9〜12時間労働

私の事務所もここに分類されると思っていますが、ちゃんと経営が成り立っている事務所(利益がしっかり出て黒字でありメンバーにも適正な報酬が払われている)なら多くはここに分類されるように思います。

ちゃんと経営が成り立つためには、「一定レベルの集客」は必要不可欠です。集客が立たなければ、皆さんに十分な給与や報酬が支払えません。

集客が不足すると⑤の分類になってしまいます。

そうはならないように集客に関する努力を行い調整しようとすると、この③「ぼちぼち忙しい事務所」の分類に至るはずです。

事務局の人数、経験、仕組み整備の程度、システム面の充実の度合いによって、保有件数は異なりますが、概ね弁護士の保有件数(又は弁護士が主として処理する件数)は40~60件程度になると思います。

ちなみに、ロイヤーズハイは、10:00~19:00勤務で、19時半から21時までには帰宅する弁護士が多いです。起案が立て込めば、22時ぐらいになる場合もありますが、それは例外です。

そのため、30分から2時間ぐらい残業して1日8時間半から10時間労働ぐらいでしょうか。

ロイヤーズハイは、固定残業時間が40時間ついているので、その範囲内で勤務している弁護士がほとんどです。

そもそも残業代がつくかどうかは契約の形によって変わりますので、雇用契約と業務委託契約の待遇の差|手取り・社会保険・有給もご確認ください。

もちろん、その日に予定がある弁護士は19時ピッタリに帰宅する方もいます。

④忙しくはない弁護士事務所|1日8時間労働

概ねの印象ですが、1年の事件処理件数が30件以下なら、このラインだと思います。

この分類にあてはまる事務所は、私はほとんどないという印象です。

やや忙しい方向に振れれば③に分類されますし、暇な方向に振れれば⑤寄りの分類になると思います。

なぜ、このようになるかというと、個人事務所の場合、事件がちゃんと来るかは事前に予測しきれませんし、

「紹介」でいつ事件がくるか分からないということもあるので、「受任できるときに受任しておく」という考えになります。

そして、事件が来る、ということが続けば③に分類されます。

他方で、事件が来ない、ということが続けば⑤に分類されます。

このように、丁度中間点である④を「意図的」に狙うのは、かなり難しいです。

仮に、皆さんが④の状況にあるなら、「ただの偶然」か、意図的に「事件数を●件まで」というように決めておける場合のみです。

前者の場合は偶然なので、忙しくなれば③に振れ、暇になれば⑤に振れます。

後者の場合には、事件数を●件までという風に定めて受任制限をしたときに、事件が来なくなってしまうと⑤に振れてしまうので意図的に行うのはややリスキーな面があります。

私の意見は、③の状態までは集客を維持し、②の状態に至る前に受任制限をして従業員の負担を軽減した方が経営的にも安定するし、

いざというときに従業員を守りやすいと考えています。

また、従業員のスキルアップにもつながります。

それもあって、ロイヤーズハイでは③の分類で調整を行うようにしています。

仕事とプライベートの時間をどう考えているかは、仕事もプライベートも全力で取り組むという当事務所の考え方でお話ししています。

⑤手持無沙汰な弁護士事務所|勤務時間は8時間だが事件処理が少ない

概ねの印象ですが、1年の事件処理件数が20件以下なら、このラインになると思います。

弁護士が1~3名程度の個人事務所に多い印象です。

働く人にとってメリットになるかどうかは分かりませんが、早く帰宅できるという点が特徴かと思います。

他方で、働く人にとって気になる点としては、事務所の受任件数が収入の原資になりますので、給与や報酬の水準を長期的に維持できるかどうか不安になったり、

長く勤め続けられるかどうかが見通しにくかったりする、ということが挙げられます。気になる場合には、直近の事件数の推移や給与・賞与の決まり方を、面接などで確認しておくとよいでしょう。

また、事件処理を十分にこなしていないので、弁護士として十分な経験を積めていないという悩みをお持ちの方が多いです。

このような理由から、中途弁護士の方でロイヤーズハイにご応募される方も一定数おられます。

事件数が少なく経験を積めないという悩みについては、転職先の選び方と、入所後のスタートダッシュが大切な理由でも触れています。

まとめ|あなたはどの弁護士事務所で働きたいか

さて、いかがだったでしょうか?

今回は、手持無沙汰な事務所と忙しい事務所について、私なりの分類をお伝えしました。

皆さんがどのような事務所で働きたいかは、皆さんの価値観によって変わります。

あまり働きたくないという方は⑤の事務所で勤務したいと思うのかもしれませんし、

自分のプライベート時間は無くなってもいいからめちゃくちゃ働いてお金を稼ぎたいという方は①の事務所で勤務したいと思うのかもしれません。

あなたがどうしたいのかについて、よく考えたうえで、事務所を選びましょう。

事務所選びの前提となるマチベンの仕事の中身やキャリアの積み方は、弁護士(マチベン)の仕事とキャリアのすべてにまとめています。

あなたにあった事務所が見つかることをお祈りしております。

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