交通事故 交通事故基礎知識 弁護士相談
2020.06.29 2023.08.25

交通事故後、弁護士に無料相談できるのでしょうか?

交通事故後、弁護士に無料相談できるのでしょうか?

交通事故は、人生で一度遭うか遭わないかの出来事でしょう。もし事故に遭い被害者になってしまった場合、被害者は全くわからない中、交通事故のプロである保険会社、もしくは加害者本人と話をしていかなければなりません。そのような時はまずは弁護士に相談することがいいでしょう。ただ、被害者にとって気になるのは、弁護士の費用かと思います。ここでは、弁護士への無料相談を中心に、弁護士に依頼するメリットも加えてお伝えしていきます。

弁護士に相談するときはどんな時なのでしょうか?

a.相談のタイミング

交通事故に遭って、弁護士への相談のタイミングは、決まりはありませんが、できる限り早期であることが望ましいです。弁護士を早い段階から依頼することにより、被害者にとって有利に話を進めてくれ、かつ治療の方針や後遺障害等級認定申請のアドバイスも行ってくれます。

b.具体的な相談内容

相談内容は、被害者の相談のタイミングによって異なります。代表的な例は、事故直後の場合は、「全くわからないからどうすればいいのか知りたいです。」、治療中の場合は、「保険会社から治療費の打ち切りを言われているのですが、まだ痛みがあります。どうすればいいですか?」、治療が終わった段階の場合は、「後遺障害を考えているので、相談をしてみたいです。」といったものが多いです。他にも、示談交渉段階で保険会社が提示してきた金額に不満である、ということや、過失の割合についてといった内容が多くなっています。もちろん今あげた内容以外にも交通事故に関するトラブルや悩みが少しでもある場合は、まずは弁護士に相談をしてみましょう。

c.探し方

いざ、弁護士に相談するとなった時に、焦ってそのまま依頼まですることは控えましょう。確かに早期に弁護士が介入することは、被害者にとってメリットは大きいです。しかし、相談した弁護士が、交通事故をあまり経験したことがない弁護士の可能性もあります。家族や友人、知人で交通事故に強い弁護士がいるのであれば、その弁護士に依頼するのも一つです。慌てずに、相談する弁護士が交通事故について経験が豊富なのか、実績はどうなのか等を調べてから相談をしてみましょう。
探し方は、多いのはやはりインターネットかと思います。探し方のコツはいろいろあります。

1 まずは、検索に困っている内容を検索!
検索サイトで、困っていることを入れてみましょう。例えば、過失割合で困っているのであれば「交通事故過失割合弁護士」といった形です。そうすると、多くの場合は、さまざまなコラム記事や法律事務所のホームページが出てきますので、目を通してみましょう。

2 費用について確認!
最近の法律事務所は、無料相談をしてくれるところが多いです。法律事務所やコラム記事などにも無料の案内があるかと思いますので、その手順に従って、連絡をしてみましょう。
他にも弁護士のポータルサイトを使用してのお住いの地域の法律事務所を探したり、法テラス、自治体によっては無料法律相談も行っていたりしますので、そちらを活用してみるのも一つでしょう。

無料相談で弁護士はどこまで対応をしてくれるのでしょうか?

a.無料相談の範囲

「弁護士に無料相談」とあった場合に、相談者は「どこまでが相談の範囲なのだろう?」と疑問に思う方も多くいらっしゃいます。実際に無料相談はあくまで「相談」までです。例えば、交通事故の場合、「相手の保険会社に治療費の打ち切りについて言われています。どうしたらいいですか?」これは「相談」の範囲です。一方で「相手の保険会社と治療費の打ち切りについて延長交渉をしてほしいです。」といった場合、これは無料の範囲では行えません。これは問題を解決するために依頼をしておりますの
で、費用が発生します。つまり、「これから自分はどうすればいいのか?」ということについては無料相談の範囲内ですが、「この問題を解決するためのこうしてほしい!」というものは、依頼となり、費用が発生する段階となってしまいます。

b.確認のポイント

無料相談をする被害者の方は、相談時に、弁護士の相談の回答だけでなく、弁護士との相性を確認のポイントとしておきましょう。いくら交通事故に強い、経験のある弁護士とはいえ、依頼者と弁護士は「信頼関係」で成り立ちます。無料相談の段階で、自身の味方になってくれる弁護士なのか、共に戦ってくれる弁護士なのか、信頼関係を築いていけるのかなどを確認することが非常に大切です。
無料相談の最大のメリットは、比較ができるということです。有料での相談となると、多少弁護士に対して気になることがあっても、「費用がこれ以上かかるのはちょっと避けたい。」という気持ちから、依頼してしまう方もいます。無料であれば、複数の事務所に相談をしても費用はかかりませんので、安心して比較ができます。

c.使える対象者

無料相談としている事務所の中に、「弁護士費用特約をご利用の場合は、ご加入の保険会社へ相談料をご請求させていただきます」という事務所もあります。
「弁護士費用特約」とは、「保険会社が交通事故においての弁護士費用をある一定の金額まで代わりに負担してくれる」というものです。自動車保険だけでなく、火災保険やカードの保険についていることもあります。弁護士費用は、法律相談料、着手金、報酬金、裁判になった際の費用、事件を進めるにあたっての実費関係などが挙げられますが、これらを保険会社が支払うという特約ですので、被害者自身に費用の負担は基本的にありません。
よって、法律事務所によっては、無料相談としていても、弁護士費用特約を利用される方には、保険会社に請求することがあります。相談料の上限は、多くの保険会社は10万円までと設定していることが多いので、複数の事務所に相談する場合は、別の事務所に行く前に必ず保険会社には連絡をしておきましょう。
弁護士費用特約は保険の契約者だけでなく、使える対象者としては契約者の配偶者、同居の家族、別居の未婚の家族などが挙げられます。保険の契約内容等によって多少差がありますので、保険会社に必ず確認をしましょう。

弁護士相談のメリットとは?

弁護士へ相談することで、被害者にとってどんなメリットがあるかを紹介します。

a.賠償金が増額できる

賠償金の計算基準には、自賠責保険基準、任意保険基準、裁判所基準の3つがありますが、弁護士を入れることで、一番高い基準の裁判所基準で請求が可能となります。場合によっては、保険会社が提示してきた金額より数十万円以上増額することもあります。なお、保険会社は基本的に一番低い自賠責保険基準か、多少金額があがる任意保険基準を使用します。

b.治療の打ち切りで不安

被害者がまだ身体の痛みを感じていたとしても、治療の打ち切りを伝えてくるのが保険会社です。保険会社は、事故の規模や過去の事例、被害者の治療履歴を確認した上で、「今月いっぱいで治療費用を打ち切ります。」と判断します。こうなると、被害者は治療の必要性を自分で証明し、保険会社と交渉をしなければいけませんが、保険会社が打ち切りと決めた場合、被害者自身で延長交渉をするのは非常に難しいです。ですが、弁護士に依頼をすれば、そういった延長交渉を本人に代わって行ってくれます。

c.保険会社との交渉が不安

被害者のほとんどは交通事故に遭ったこと初めてです。そのような中で、交通事故の専門知識を持つ、交渉に長けた相手の保険会社と対等に話すことはなかなか厳しいです。実際に被害者が疑問を口にしても「交通事故はこういうものです!」と言われてしまうと、頷いてしまう方も少なくないでしょう。しかし、弁護士に依頼をしていれば、被害者は保険会社と全く話さなくて済みます。弁護士がすべて被害者の代わりに交渉を行いますので、法的根拠をもって、有利に話を進めてくれます。

d.示談金の提示金額の妥当性

示談金には多くの項目があり、計算方法も多岐に渡ります。弁護士に依頼をしていない場合、被害者は保険会社から提案された示談金額が、妥当か否かを、自分で判断しなければいけません。なかなか専門的な知識があっても難しいです。また、たとえ不当だと判断できたとしても、それを保険会社が応じる可能性は非常に低いです。弁護士に依頼した場合は、妥当・不当を判断するだけでなく、一番高い基準である裁判所基準で、計算をし、請求をしますので、さらに金額の妥当性が保たれます。

e.後遺障害等級認定申請でアドバイスを受けたい

被害者が残念ながら、痛みが残存してしまった場合、そのまま示談ではなく、治療の経過、怪我の内容によっては、後遺障害の等級認定を行います。この後遺障害は、痛みがあれば必ず認定される、というものではありません。医学的根拠をもって、今後一生残存する痛みであることを証明しなければいけません。交通事故の経験豊富な弁護士であれば、後遺障害の申請時におけるアドバイスや、医師が作成する診断書のポイントを弁護士から伝えることが可能です。

f.無料相談のタイミングは早いほど有利になる

交通事故直後に相談をすることで、正しい手順で最初から進めることができます。交通事故の示談交渉は、事故直後からの、被害者と保険会社のやりとりによっても大きく左右されます。被害者から見て、親切な担当者はいない、とは言いませんが、あくまで保険会社は「加害者側の保険会社」です。保険会社は支払う金額をできる限り少なくしたいという思考がありますので、保険会社の言うとおりに進めていると、取り返しがつかないことになる場合もあります。早期に弁護士に相談することが良いでしょう。

g.メール、電話での相談も可能

弁護士に会って相談は少し気が引ける、という方は、法律事務所によってはお問い合わせフォーム等、メールでの相談可能なところも少なくはないです。また、早く回答が欲しい、直接説明をしたいという方は、電話でお問い合わせ可能の事務所もあります。

h.弁護士費用が賠償金を上回って損することはない

弁護士費用特約がついてない被害者が弁護士に依頼する場合、弁護士費用は、基本的に賠償金を上回って損することはありません。多くの法律事務所は、確定した賠償金額のうち何%が報酬金という設定がされていることが多いです。この場合、保険会社からの振り込まれる示談金は一旦法律事務所に振り込むことでお預かりをし、弁護士費用を精算したのちに、被害者へ支払われることが多いです。

i.弁護士費用特約を使えば弁護士費用の自己負担は0円になる

先ほど述べたように、弁護士費用特約を使用すれば、被害者自身の自己負担は基本的には0円で、弁護士に依頼が可能です。加入している保険会社が、弁護士費用を支払ってくれるからです。なお、弁護士費用特約は使用しても、保険料が上がることや、等級が下がることはありません。

j.交通事故案件で実績のある弁護士事務所がおすすめ、など

実は、弁護士にもそれぞれの得意分野があります。弁護士によっては交通事故について、全く実績がないという弁護士もいます。ポイントは相談をした際の反応・対応です。被害者の質問に的確にわかりやすく答えてくれるか、を軸に判断しましょう。交通事故の経験が豊富な弁護士は、交通事故の解決までの道筋だけでなく、被害者の現状から想定されるリスク等説明をしてくれます。説明がわかりにくく、ごまかしているように感じる弁護士は詳しくない可能性が高いので依頼をすることは避けましょう。他にも、その法律事務所の交通事故の解決事例を確認してみましょう。交通事故に強いと判断するひとつの材料となります。

まとめ

弁護士への無料相談の話を中心に、弁護士に依頼をするメリットをご説明させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。せっかく無料相談が可能な弁護士事務所が増えてきています。相談=依頼ではありませんので、少しでも交通事故について悩まれていたら、一人で悩まずに、まずはお気軽な気持ちで、弁護士に相談してみましょう。
なお、当事務所の弁護士費用については、弁護士費用特約に加入している、していない等、被害者の方の状況に応じて臨機応変にご対応をさせていただいておりますのでご安心ください。

弁護士への依頼をご検討されている方は、大阪市・難波(なんば)・堺市の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイに是非一度ご相談ください。

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