交通事故 後遺障害 整骨院 治療費
2021.09.02 2022.11.15

子供が交通事故後、むちうちの痛みを訴えた場合、整骨院を利用できるか

子供が交通事故後、むちうちの痛みを訴えた場合、整骨院を利用できるか

お子様が交通事故の被害に遭ってしまった後、むちうちの痛みを訴えている場合、なんとしても痛みを和らげてあげたいですよね?

整骨院に通院すれば痛みが和らぐことがあると聞いたこともある、でも整骨院の通院の場合は治療費が出ないとも聞いたこともある、としてお悩みになられていることでしょう。

被害者なので、お金は出してほしいですよね。

ということで、子供のむちうちの痛みの改善のために整骨院通院ができるのかについてご説明致します。

子供が交通事故後に首や頭に症状

事故時、自動車に同乗していた場合

交通事故の起きた場合に、子供が自動車に同乗していた場合、負傷被害を受けてしまうこともあるかと思われます。

負傷の治療のために、費用を支出した場合は損害があるため、民法709条の不法行為に基づく損害賠償請求権の行使として、支出した治療費の支払請求をすることができます。

また、場合によっては、保険会社から病院に直接治療費を支払ってもらうこともできるかもしれません。

以上の通り、治療費の請求は可能ですが、病院ではなく整骨院を利用する場合、むちうちといった早期治療では完治しない負傷の場合はいくつか注意事項があります。

首や頭の痛み、違和感

むちうちとは通称であり、頸椎捻挫といったような医学用語で診断されます。症状としては、頭部や首の痛み、首や肩・背中の凝り、頭部を動かした際の痛み、眩暈、目の疲労感、吐き気、痺れ等が代表的な症状ですが、その他多くの症状があります。


そのため、これらの痛みを子供が訴えてきた場合は、むちうちを疑ってみるといいでしょう。

整骨院の利用について

受診のタイミング

交通事故直後に受診させましょう。

むちうちはその特性として、事故から遅れて症状が現れることがあります。事故から離れれば離れるほど、交通事故が原因ではないという認定がなされる恐れがあります。

そのため、少なくとも違和感があればすぐに受診することをおすすめします。

整骨院の利用、他院との併用

後述の通り、保険会社は整骨院における施術を治療行為として認めない傾向があります。

しかし、むちうちなどの場合、整骨院におけるマッサージといった施術が症状の改善に役立つ場合があります。その際、後述の通り、整形外科等における医師による指示や同意があれば、治療行為として認めてもらえる可能性が高くなります。

そのため、まずは、整形外科等の医療機関を受診しましょう。

また、後述の通り、治療費の支払打ち切りリスクを回避するためにも、整骨院の通院中は、整形外科等の医療機関も定期的に受診する等の併用を心がけましょう。

施術費用の自賠責保険適用可否

自賠責保険の適用は、交通事故による負傷の治療行為として認められることが必要です。

しかし、医師が医療行為を行う病院に対し、整骨院は柔道整復師がマッサージ等の施術を行います。前述の通り、保険会社は医療行為でない点を重視し、整骨院における施術を治療行為として認めない傾向にあります。

もっとも、医師による整骨院利用への指示や同意があれば、治療行為として認められる可能性が高くなります。

そのため、まずは一度、整形外科等の医療機関を受診し、医師から指示又は同意を貰うようにしましょう。

そして、整骨院のみの長期通院であった場合、治療費をあまり支払いたくない保険会社は、長期通院しても治らないのであれば治療の必要性はないとの考え方に基づき、途中からは治療は完了したと判断され、保険金の支払いが打ち切られるリスクもあります。このリスクを回避するためにも、整骨院に通院する間は、医療機関も定期的に受診しましょう。

また、トラブル回避の為にも、保険会社とは治療の状況や方針について積極的に連絡を取りましょう。

むちうちによる損害

請求できる費用の種類

前述の手続を履行していることを前提として、請求のできる費用は、整形外科等の医療機関の診療費、整骨院の施術費、交通費、薬代、処方箋代が主な費用です。

その他、必要な費用がかかれば請求が認められる可能性もあります。

さらに、費用に加えて、逸失利益や慰謝料といった損害賠償請求が認められる可能性もあります。

治らない場合、後遺障害の認定

治療を継続しても完治しない場合の負傷・疾病を後遺症といいます。

後遺症が原因で労働能力が喪失あるいは低下した場合には、後遺障害に認定される可能性もあります。

労働能力が喪失や低下した場合、将来的に得られるはずであった収入分について埋め合わせをしてもらわないと、被害者の救済に欠けます。

そこで、年齢や年収等を考慮し、将来得られたはずの利益を特定したものを逸失利益といいます。

この逸失利益を損害賠償として請求するためには、労働能力喪失率を類型化した後遺障害等級認定を受ける必要があります。

もっとも、後遺障害等級認定を受けるためには、必要資料を不足なく提出することを要し、不足があれば、認定されないことや本来よりも軽い等級に認定されてしまう可能性があります。

そのため、子供に後遺症が残存していると感じたら、後遺障害等級認定についての可能性も考え、専門家である弁護士に相談されることをお勧めします。

交通事故を多く取り扱う大阪市・難波(なんば)・堺市の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイにご相談ください。

本記事において、子供のむちうちの痛みの改善のために整骨院通院ができるのかについてご説明致しました。

簡単にまとめると、整骨院を受診するとむちうち症の改善につながる可能性もあるが、治療行為として認めてもらうためには医師の指示や同意を得ておく必要があるということです。

また、むちうちが治らない場合は、後遺症に該当し後遺障害等級認定手続を行う必要がある可能性もあるということです。


特に子供のような、この先の人生が長い場合、損害賠償額は高額になることも考えられます。

しかし、保険会社は裁判例などで認められるはずの賠償額よりも、著しく低い金額を提示してくることも考えられます。

そのため、裁判で認められると期待できる額を前提とした交渉を行うことのできる弁護士に依頼することが重要であるといえます。

その際は、交通事故を多く取り扱う大阪市・難波(なんば)・堺市の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイにご相談ください。

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