交通事故 任意保険 弁護士相談
2020.08.31 2024.04.25

交通事故で相手の保険会社が嫌がることとは?その理由は?

交通事故で相手の保険会社が嫌がることとは?その理由は?

交通事故の被害にあった多くの方が、最初に事故についてお話をするのは「保険会社」です。

自身の加入している保険会社であれば、過失の割合によっては相手との交渉を任せることもでき、非常に安心かと思います。

しかし、その一方で、加害者側の保険会社に対応については、被害者の方の悩みは尽きず、不安・不満を抱えて過ごされる方は少なくありません。

ここでは、相手の保険会社が嫌がること、その理由についてご説明をさせていただきます。

交通事故で保険会社が嫌がること

相手の保険会社が被害者の方が行うことで嫌がることは代表して2つあります。

弁護士に相談すること

まず、被害者が弁護士に相談し、依頼をすることを嫌がります。

理由としては以下が考えられます。

①弁護士が入ると、慰謝料を含めた損害賠償金が高確率で増額すること

②弁護士が交渉相手になること

①については、損害賠償金を算定する基準が大きく影響します。

損害賠償金は、3つの基準があり、一番低い基準から、自賠責保険基準、任意保険基準、裁判所基準と呼ばれます。

弁護士に依頼をすると、必然的に裁判所基準で計算がされ、保険会社が計算する損害賠償金よりも増額する可能性が非常に高くなります。

被害者の方が弁護士を入れずに交渉をすると、相手の保険会社は任意保険基準で計算をし、被害者に示談を勧めてきます。この任意保険基準は、各保険会社が過去の独自の経験、データを基に計算をしており、詳しい計算方法は明確には明らかにはなっていません。

しかし、多くの場合は一番低い自賠責保険基準と同じか、もしくは少しだけ高いだけであり、弁護士が使用する裁判所基準とは大きく差が出るケースがほとんどです。

②については、保険会社は、被害者に交通事故の知識がないことをいいことに、不当な主張を行うことがあります。損害賠償金だけでなく、治療費の打ち切りや過失の割合など、様々なところで、被害者が「知らない」ことをいいことに話を進めていくこともあります。

しかし、弁護士が介入すればそういったことは無くなります。保険会社も弁護士相手に不当な主張を続けることは滅多にできません。

こういった理由から、相手の保険会社は、被害者が弁護士を立てることを嫌がることが多いといえます。

裁判を起こすこと

次に、保険会社が嫌がることの1つは、被害者が裁判を起こすことです。

交通事故の損害賠償の問題については、多くの場合は当事者間の示談交渉にて示談が成立し、解決に至ります。

しかし、示談交渉がスムーズに進まない場合は、裁判を起こす必要も出てきます。

しかし、保険会社は裁判を起こすことを嫌がる可能性は非常に高いです。

何故ならば、裁判で負けてしまった場合、被害者に支払う損害賠償金が大きくなるだけでなく、弁護士の費用等、本来示談交渉であればかからなかった費用の負担が発生するからです。

余計な費用がかかることを保険会社は避けたいという思いから、被害者に裁判を起こされたくない考え、行動することが一般的です。

なぜ保険会社は嫌がるのか?

保険会社は営利企業

保険会社は、営利目的の組織、営利企業です。

基本的には自分たちの会社が、得をするか、損をするか、という視点で行動します。

よって、被害者の損害賠償金はできるだけ低額で済ませたいという思いが基本思考にあります。

もちろん、すべての保険会社の担当がそうとは言い切れません。中には、事故の態様や被害者の方の怪我の内容を考え、同情的になってくれる担当者もいます。しかし、それは相手が示談交渉をスムーズに済ませるための1つの手段とも考えられます。

被害者の方に覚えておいてほしいことは、基本的に、加害者の代理人である相手の保険会社が、被害者の方に有利に話を進めてくることはありません。

根底には、被害者の方に早く納得をさせ、低額の損害賠償の内容で終わらせ、自社の損失を押さえたいという気持ちがあります。

担当者の評価が下がる可能性

被害者の方が弁護士を入れたり、裁判を起こしたりすると、保険会社の担当者が嫌がる理由の1つに「担当者の評価が下がる可能性がある」ということもあります。

被害者の方が、弁護士に依頼する、もしくは裁判を起こすケースでは、保険会社との衝突があったという経緯がよく見られます。

たとえば、保険会社の対応が高圧的であること、話を聞いてくれないこと等、が挙げられ、その結果被害者の方は不満を抱くことがあります。

あまりにも保険会社の対応が酷い場合は、苦情やクレームを入れる被害者の方もいらっしゃいます。

こういった被害者の方の行動は、直接保険会社や担当者に不利益を与えていないように一見思えますが、実際は、同じ担当者に対して、同様のクレームが続くことも、弁護士を被害者が立てたり、裁判を起こしたりすると同様、担当者の評価が下がってしまうので、嫌がる一つの理由として挙げられます。

保険会社の対応が悪い場合

では、実際に被害者の方が「保険会社の対応が悪い…」と感じた場合はどうすれば良いでしょうか?

保険会社の窓口に連絡

保険会社の窓口にまずは伝えましょう。

各保険会社には基本的に、お客様相談室やカスタマーセンター等、名称は様々ですが苦情相談窓口を設けています。

そこへ直接電話をし、担当者の対応がどういった部分が不満なのか、悪いのかを具体的に伝えましょう。

ただし、ここで注意をしなければいけないのは、この窓口で言えるのは「担当者の態度が悪い」といったものであり、「提示されている損害賠償金が低い」という内容は窓口での対応にはなりません。

損害賠償金の話は、示談交渉の問題となりますので、苦情の対象にはなりません。

そんぽADRセンターに相談

日本損害保険協会には「そんぽADRセンター」というものがあります。

そんぽADRセンターは、交通事故に関する裁判外での紛争解決制度をいいます。

センターでは、交通事故の損害保険が関与する示談交渉等について公正・中立の立場で、被害者の相談に乗ってくれます。原則的には費用も発生しません。

示談交渉の保険会社の対応に不満がある場合、苦情解決手続きの申し立てを行い、対応をしてもらえます。そんぽADRセンターが被害者に代わって、保険会社に苦情を通知、その後の対応を求めるという流れです。

また、解決が進まない場合は、紛争解決手続きにて、そんぽADRセンターが弁護士を立てて、和解案を作成し、和解あっせんを行ってくれます。

保険会社の担当者は、そんぽADRセンターを窓口にされることを非常に嫌がります。手続きが手間であるということ、また先ほども述べたように評価が下がるということが考えられるからです。

弁護士に相談

被害者の方には、弁護士に相談をすることも1つの手段として検討することをおすすめします。

何故ならば、考えたくないケースではありますが、お客様相談窓口に相談をしても、状況が変わらないこともありえます。また、そんぽADRセンターはあくまでも中立の立場ですので、被害者の方の100%味方ではありません。

しかし、弁護士に依頼した場合は、弁護士が100%被害者の方の味方となり、代理人として、相手の保険会社の対応をするだけでなく、損害賠償金を増額できる可能性が上がります。

交通事故のほとんどの被害者の方は、法律の専門家や保険会社で勤務している等ではない限り、交通事故についての知識はそこまで詳しくないかと思います。

専門家である弁護士に相談することで、相手の提示してきている内容、対応が不当なのかどうかもわかります。

少しでも保険会社の対応が悪い、おかしい、と思ったら弁護士に相談すると良いでしょう。

保険会社の対応に困ったときは、大阪(なんば・梅田)・堺・岸和田・神戸の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイへ!

保険会社が嫌がること、またその理由についてご説明をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

交通事故後、被害者の方は、怪我が治るのかという不安や、仕事を休まざる得ない状況の場合は、仕事に戻れるのか等、非常に大きな精神的負担がかかります。

さらに保険会社の対応が悪いとなると、ストレスを抱え、被害者の負担はより大きくなる傾向が多いです。

そういった中で、100%被害者の味方である弁護士の存在は、被害者の方にとっては精神的負担が軽減するでしょう。

保険会社の対応に不満、困っている等々ございましたら、交通事故を多く取り扱う大阪(なんば・梅田)・堺・岸和田・神戸の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイにご相談ください。

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