交通事故 弁護士相談
2020.10.01 2022.11.15

交通事故で弁護士から連絡がない場合どうすればよいのか知りたい。

交通事故で弁護士から連絡がない場合どうすればよいのか知りたい。

交通事故問題の当事者となり、初めて弁護士に依頼をするという方が多くいらっしゃいます。

その中で、よくあるお声としては「弁護士から連絡がない」という不安です。

なぜ弁護士から連絡がないのでしょうか?

ここでは、弁護士から連絡がない理由と、そういった場合の対処方法についてご案内をいたします。

弁護士から連絡がないのはなぜか?

弁護士から連絡がない理由には、主に以下の3つのパターンが考えられます。

損害額が確定していない

被害者の方が弁護士に依頼するタイミングにも寄りますが、被害者の方が通院中であったり、後遺障害の申請中であったりする時期は、連絡がこないことは多いです。

相手方保険会社の対応の遅れ

相手保険会社の対応の遅れで弁護士からの連絡がないことは比較的に多いです。

これは様々なケースがあります。

例えば、弁護士から相手保険会社に対し、資料の取り寄せや質問、交渉を行っているものの、相手保険会社から回答がない場合があります。

特に資料については、後遺障害の認定申請に必要な書類や示談交渉をするための損害額を計算する資料が相手保険会社から送られてこず、滞りがちです。

本来であれば、弁護士が入ればすぐに行わなければならないと保険会社は考え、被害者の方が相手になるよりも対応は早くなりますが、保険会社の繁忙期やいい加減な担当にあたると、遅れることは事実としてあります。

また、保険会社はあくまでも企業の為、担当の立場によっては、上司の決済待ちということもあります。

弁護士個人の問題

最後に、あまり考えたくないケースではありますが、弁護士個人の問題で連絡がないこともあります。

弁護士の業務は終了期限がないことが多いです。特に交通事故については、比較的に期限がないもの、もしくは長期であることが多いです。その結果、弁護士によっては「早く終わらせなければならない。」という感覚がないことがあります。

依頼者である被害者の方にどれくらいの頻度で、どの程度連絡を入れるかは弁護士の方針や考え方、忙しさ、また性格にもよります。依頼をした際に、月1回連絡は入れる等約束をしていない限りは、進捗がなければ弁護士も連絡を入れることがなく、依頼者にとっては不十分と感じることもあります。

なお、交通事故の手続き(実況見分調書の取り寄せ、後遺障害の申請等)には2~3ヶ月程度はかかります。また、相手の保険会社との交渉は、1度のやり取りに1ヶ月程度はかかることも頻繁にあります。

弁護士から連絡がないときはどうすればよいか?

弁護士事務所に問合せる

弁護士から長期間連絡がない場合、まずは弁護士事務所に問い合わせをしてみましょう。

弁護士は裁判や法律相談などで、外出をしていたり、すぐの対応が難しかったりすることもあります。しかし、弁護士が不在であっても、多くの弁護士事務所では事務員がおりますので、事務員に弁護士から連絡が欲しい旨を伝えて連絡を待つのも一つの手です。

弁護士を変更する

弁護士の連絡がない、対応が遅い等、不安に思う場合は、依頼をしている弁護士の変更を検討することも視野に入れましょう。

弁護士を変更することで、手続きの進み具合や、示談成立に向けて相手側との交渉がスムーズに進む可能性もあります。

弁護士を変更する場合において、注意をしなければならないことは2点です。

1点目は変更するタイミングと費用です。

現状依頼している弁護士を変える時は、新しい弁護士が決まってから変更することをおすすめします。

何故ならば、新しい弁護士が決まっていない段階で、弁護士を解任するとなると、弁護士がいない期間については、被害者の方が加害者側と直接やりとりをしなくてはならなくなります。また、新しい弁護士が決まってから現在の弁護士を解任する場合は、基本的に、変更前の弁護士から変更後の弁護士への引継ぎもなされますので、被害者の方は新しい弁護士に1から状況を説明することはありません。

なお、費用についてですが、変更前に依頼していた弁護士にも、変更までに発生した弁護士費用を請求されることがあります。金額は、契約内容によりますが、案件が進んでいればいるほど、高くなる傾向はあります。

また、弁護士費用特約を利用している場合でも、保険会社によっては新しく依頼をした弁護士の費用を支払わないということもあります。弁護士費用特約を利用されている方は、必ず保険会社に相談、また費用について確認の上、変更するようにしましょう。

2点目は交通事故の問題に強い弁護士に依頼をすることです。

これについては次でご説明をさせていただきます。

弁護士に依頼するときの注意点

連絡するタイミングを決めておく

連絡が来ない原因を先ほど述べましたが、それに対する対処としては、まず、連絡するタイミングを決めておくことをしておきましょう。しっかり連絡をして欲しい希望や進捗があれば必ず連絡をしてもらう希望を伝えることで、定期的な連絡は期待できます。

また、早期に解決を希望する旨も伝えておきましょう。もちろん、上記で述べたように、後遺障害の申請や実況見分調書の取り寄せなど、手続きにどうしても時間がかかるものはあります。

しかし、弁護士の意識で早期に進めることができる手続きもあります。

いずれも、弁護士に対して直接交渉をすることが対処法となります。

交通事故に強い弁護士に依頼する

弁護士を変更したにも関わらず、また同じような状況に陥っては意味がありません。

弁護士に依頼をこれからする方、変更する方も、必ず「交通事故問題に強い弁護士」に依頼をするようにしましょう。

医師にも専門分野があるように、弁護士にも得意分野があります。弁護士歴が長くても交通事故問題について経験が浅いこともあります。

交通事故問題に強い弁護士を探すには、まずは多くの弁護士事務所のホームページをチェックしてみましょう。

その中で、①解決実績が多い②コラム記事が多い、といった事務所は一度相談にいってみることをおすすめします。

解決実績が多いということは、交通事故問題における示談交渉のノウハウは蓄積されているはずです。また、後遺障害の実績が多い弁護士事務所の場合は、医学的な知識を持つ弁護士もいる可能性が高いです。注意することは、相談実績の場合は、実際に受任をしていない件数も含まれていますので、解決実績を確認するようにしましょう。

コラム記事が多いということは、交通事故問題に積極的に取り組んでいる弁護士事務所であると考えられます。

そして、法律相談を受けて、弁護士の対応で依頼するか否かを決定しましょう。最近では、無料相談をしている事務所もありますので、費用をかけずに複数の弁護士に相談することもできます。

実際に面談をした弁護士の反応、対応は選ぶ際に非常に大切なポイントです。

被害者の方の質問に的確にわかりやすく答えてくれるか否かで、その弁護士が交通事故問題の経験が豊富なのか、浅いのかはわかります。

交通事故の経験が豊富である弁護士は、質問の回答はもちろんのこと、解決までの流れや被害者の方の現状から、相手に請求できるもの、できないものを伝え、リスクもしっかり説明してくれます。

その一方で、交通事故問題の経験が浅い弁護士は、被害者の方の質問をごまかしたり、わかりにくい説明をしたり傾向があります。こういった場合、被害者の方は自分の意思がうまく伝わらないまま、最終的には、納得のいかない示談結果になってしまう危険性があります。

また、交通事故問題の相談に限ったことではありませんが、弁護士が威圧的で、被害者の方の言葉を聞かない、また弁護士の考えを一方的に押し付けてくる場合もやめておきましょう。本来、弁護士に依頼をする1つのメリットは相手との交渉の精神的ストレス、負担の軽減ができることです。この場合、ストレス原因の相手が、弁護士に代わっただけであり、被害者の方の精神的ストレス、負担の軽減は見込めません。

必ず、被害者の方の話を親身に聞いてくれる、また、きっちりと対応してくれるかなど面談時の弁護士の反応、対応は確認しましょう。

まとめ

弁護士から連絡がない場合についてご説明させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

弁護士に依頼をして後悔をしたケースの多くは、依頼前の行き違いや双方の認識の確認不足によるものです。

今依頼をしている弁護士の対応が不安なまま示談をしても、最終的には納得がいかない結果が待っています。

弁護士から連絡がない場合は、まずは弁護士事務所に問い合わせをし、対応が不安であれば、新しい弁護士への依頼も考えてみてはいかがでしょうか?

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