交通事故の当事者になることも、弁護士に依頼することも初めてといった方は多くいらっしゃいます。
「どんな弁護士に相談をしたらいいのか?」「依頼する決め手はどこか?」と疑問に思うこともあるでしょう。
ここでは、弁護士の選び方についてご説明をさせていただきます。
関連記事:交通事故後、弁護士に相談するタイミングを知りたい。
目次
1 交通事故で評判の良い弁護士の特徴や選び方
(1)口コミや評判だけで弁護士を決めて良いか?
交通事故において、弁護士に依頼をすると決めたとき、「弁護士」であれば誰でもいいわけではありません。交通事故問題に強い弁護士を選ぶことが、示談交渉の行く末を大きく左右します。
多くの方は、インターネットを活用し、弁護士を探されるかと思います。その時に、口コミや評判を見て決める方も少なくはないでしょう。
口コミや評判は、実際に依頼した方の声ということもあり、信憑性もあると考え、選ぶ決め手の一つにもなるでしょう。
しかし、口コミや評判だけで決めるのは非常に危険です。
口コミや評判は作為的に操作することが可能です。また、Aさんにとっては良くても、Bさんにとっては悪いといったように、人によって受け取り方、感じ方は異なります。
もちろん、100%信用しない方がいいというわけではありません。しかし、あくまでも口コミや評判は、個人の感想です。絶対に正しい内容であるとは限らないということを念頭に参考にすると良いでしょう。
(2)確認できる実績で選ぶ
では、口コミや評判以外で何を参考に弁護士を選ぶといいのでしょうか?
それは、弁護士の「実績」です。
客観的な指標を基準に弁護士を選ぶことは非常に大事です。
ただし、ここで注意をする点があります。
弁護士のサイトの中では、相談実績と解決実績が掲載されていることがありますが、重要なのは、解決実績です。
相談実績は、あくまで相談となりますので、実際は受任をせずに終わっている件数も含まれており、参考にはなりません。
被害者の方が依頼する際に確認をするのは、解決実績です。
解決実績が多ければ多いほど、解決に導いている実績を積み上げている弁護士であるとわかります。
2 交通事故の取り扱い実績が多い弁護士
(1)弁護士の得意分野
医師にも専門があるように、弁護士にも専門とは言わずとも、得意としている法律分野があります。
弁護士の経験が長い=交通事故の問題についても任せて安心、というわけではありません。
交通事故問題について経験が浅く、法的観点での主張のみでは、適正な損害賠償金を得ることができない可能性もあります。なぜなら、交通事故の紛争処理対応には法律の知識だけでなく、医学的な知識、自動車工学の知識など各分野での高い専門性が必要となるからです。
(2)交通事故での実績を確認
交通事故の問題に対して、経験豊富な弁護士は、解決実績が高いです。法律事務所によっては過去の解決実績を掲載していますので、そちらは必ず確認するようにしましょう。
解決実績の中に、自身と似たような案件があるかどうか、ある場合は、どのような解決をしているか、こういった点を確認することで、被害者は弁護士を選びやすくなります。
特に死亡事故や、怪我の程度が重度であり後遺障害等級が高くなることが想定できる事故の場合は、死亡事故の解決実績、重度の等級認定を得た解決実績のある弁護士に相談することが望ましいといえます。
死亡事故の場合、通常の人身事故と請求する内容が異なり、損害賠償金も高額になります。経験がない弁護士の場合、請求漏れがある可能性があります。
後遺障害については、重度の等級認定を得た解決実績があるということは医学的な知識を弁護士が持っており、かつ認定のポイントを把握している可能性が高くなります。
HPで分からない場合は、実勢に電話やメールで問い合わせをする、もしくは、面談の時に確認をしてみましょう。経験がある弁護士であれば、過去の解決実績をしっかりと答えてくれるでしょう。
3 後遺障害認定・示談交渉が得意な弁護士
(1)交通事故の後遺障害認定
交通事故の経験が豊富な弁護士に依頼をするか否かで、後遺障害等級の認定結果に影響がある場合もあります。
後遺障害認定は、被害者自身や保険会社でも必要書類を集め、自賠責保険に提出し、手続きを行うことは可能です。しかし、後遺障害の等級認定は非常に厳しく、後遺症が残っているからといって必ずしも認定されるものではありません。
より等級が認定される可能性を上げるためには、専門的な知識も必要です。
交通事故について経験が豊富な弁護士であれば、後遺障害等級認定についても精通しており、医学的な知識があることが想定できます。また、協力する医師がいることが多いです。
認定手続きを行う前に、提出書類の内容を確認し、被害者にとって不利な内容がないか、追加で資料が必要ではないかと確認をしてくれます。
もしも、交通事故問題の経験が少ない弁護士の場合、ノウハウがありませんので、結果、想定よりも低い等級であることや、等級が認定されない可能性が上がります。
また、被害者本人や保険会社が後遺障害等級認定の申請を行い、等級が認定されなかった場合や想定していた等級よりも低い等級が認定された場合、交通事故問題に強い弁護士であれば、異議申し立てをして、等級について変わる場合もあります。
(2)交通事故の示談金・慰謝料の交渉
交通事故問題を得意とする弁護士であれば、交通問題における示談交渉も被害者に有利に進めてくれます。
示談交渉を有利にとは、まず、保険会社の主張や反論に対して、法的な観点から的確に主張をします。過去の裁判例だけでなく、最新の裁判例を持ち出し、相手を説得させることも可能です。
また示談交渉に重要なことは、粘り強い対応です。示談交渉相手である保険会社が譲らないから、被害者側が譲るとなると、被害者にとって適正な示談金は受け取ることができません。
特に、慰謝料については、3つの算定基準があり、相手保険会社は低い算定基準である自賠責保険基準もしくは任意保険基準というもので計算をし、提示してきます。それに対して、弁護士は一番高い基準である、裁判所基準で慰謝料を算定し、交渉を行います。
ここでも弁護士の粘り強い示談交渉が必要となります。
一方で、経験が浅い弁護士だと、専門知識が足りないことから、加害者の保険会社の主張に対して、反論内容が弱かったり、適当なところで示談をまとめてしまったりすることがあります。
また、示談交渉の内容も報告がなく、被害者がなぜこの金額になったのか、本当にこの金額が妥当なのか、不安なまま示談が成立してしまうことがあります。
4 交通事故問題に強い弁護士をお探しの方は、大阪(なんば・梅田)・堺・岸和田・神戸の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイへ。
弁護士を選ぶ上で、口コミや評判、過去の解決実績を見ることは非常に大切です。
しかし、一方で、ウェブサイトの情報だけで弁護士を決定すべきではないでしょう。必ず弁護士と面談をし、自分の質問に対してわかりやすく回答してくれるかどうか、対応する雰囲気はどうなのか、そういったところも確認しましょう。
交通事故に強く、経験のある弁護士は、被害者の質問に対して、わかりやすく的確に答えてくれますし、これからの進むべき方向性もしっか説明をしてくれます。しかし、交通事故の経験が浅い弁護士は、説明がわかりづらく、質問に対する回答もごまかしているように感じることもあります。
これらは、口コミや評判、またウェブサイトの情報だけではわかりません。
交通事故で弁護士に依頼をする際は、口コミや評判、ウェブサイトで相談をする弁護士を決めて、依頼する弁護士は、面談の対応で決めることをおすすめします。
なお、当事務所では、交通事故のご相談につきましては、ご来所での面談でも、お電話での面談でもどちらでも、ご依頼者様のご希望に合わせてご対応しております。
どの弁護士に相談をすればいいのか、悩まれている方は、交通事故を多く取り扱う大阪(なんば・梅田)・堺・岸和田・神戸の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイにぜひご相談ください。
このコラムの監修者
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太田 泰規(大阪弁護士会所属) 弁護士ドットコム登録
大阪の貝塚市出身。法律事務所ロイヤーズ・ハイのパートナー弁護士を務め、主に大阪エリア、堺、岸和田といった大阪の南エリアの弁護活動に注力。 過去、損害保険会社側の弁護士として数多くの交通事件に対応してきた経験から、保険会社との交渉に精通。 豊富な経験と実績で、数々の交通事故案件を解決に導く。