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2022.11.23 2024.05.29

弁護士費用特約のススメ

弁護士費用特約のススメ

1 弁護士費用特約のススメ

自動車保険にオプションとして付帯できる、弁護士費用特約の存在はご存知でしょうか。交通事故で被害者となった際、加害者側の保険会社担当者と示談交渉をするケースが多いですが、その際に弁護士費用特約に加入しておくことで、弁護士の相談料や報酬金を一定の限度額内であれば、すべて保険で賄うことのできる特約です。

参考:交通事故で弁護士特約の使い方を知りたい!

2 弁護士費用特約で受け取れる保険金額の例

各保険会社によって、弁護士費用特約で受け取れる保険金額の上限は変わりますが、一般的には下記のケースで保険金が支払われます。

被保険者が自動車事故によって、身体や財物に被害を被り、相手方の損害賠償請求を行う場面または自動車事故によって、被保険者に法律上の賠償責任がないにもかかわらず、損害賠償請求された場合における次の費用について、保険金をお支払いします。

普通保険約款・特約集 – あいおいニッセイ同和損保

保険金の種類保険金の
限度額
【弁護士費用等】 弁護士・司法書士報酬 訴訟費用、仲裁・和解・調停に要した費用 その他権利の保全、行使に必要な手続きをするために要した費用1事故につき、1名あたり 300万円限度
【法律相談・書類作成費用】 弁護士・司法書士への法律相談の費用
司法書士・行政書士への書類作成の費用 被保険者が被害者請求を行う場合などに、損害賠償額の支払いを請求するために要する司法書士、行政書士の書類作成費用は「法律相談・書類作成費用」よりお支払いします。
1事故につき、1名あたり 10万円限度
参考:大人の自動車保険

⑴相談料と書類作成費用:10万円まで

弁護士費用特約の加入者が加害者ともめた際の法律相談や示談交渉を行う場合、または損害賠償請求を弁護士に依頼した際の報酬金、書類作成費用が発生した際は、10万円を限度に支払われるケースが多いです。

⑵着手金費用:300万円まで

加害者との交渉や、解決した際に弁護士へ支払う報酬金は300万円まで保険金で賄えるケースが多いです。ただ、弁護士費用が300万円を超えるようなケースはそうありませんし、損害賠償金が生じた際は、被害者が受け取った金額から(15%020%程度)を弁護士へ支払うことにあります。

つまり、実質的に、被害者が支払う弁護士費用は0円になることもあります。 ※300万円を超えるケースがないわけではありません。費用が実際にいくら発生するのか、事前の無料相談で確認しておくのがおすすめです。

3 弁護士費用特約の活用が有用なケース

弁護士費用特約、もとい弁護士が必要になるケースは、信号待ちなどで完全に停止した状態で、加害者側の車両に追突される、「もらい事故」の場合です。貰い事故の場合、過失割合が10:0(被害者が0)とりますので、被害者側の保険会社は保険金の支払いが発生することがなく、示談交渉の場に出てくることができません。

つまり、被害者自身で加害者と交渉することになります。相手方保険会社は示談交渉のプロですから、そのような人間と交通事故の素人では太刀打ちすることも難しく、泣き寝入りをしてしまう可能性もあります。そこで安心なのが、弁護士費用特約というわけです。

4 交通事故でなぜ弁護士が必要になるのか

交通事故が発生した場合、

過失割合がどの程度になるのか 慰謝料の額はいくらが妥当なのか 後遺障害等級の申請は適正に行われているのか など

本来であれば法律や過去の判例に則って事故責任や賠償金額を決定すべきですが、さまざまな要因が複雑に絡み合った事故容態の場合、保険会社も曖昧な判断のもと、手続きを進めていく傾向があります。 そういった判断が難しい容態であるにも関わらず、慰謝料の算定を進めていった結果、相場よりも低い示談金(損害賠償金)で決定していく事態が後を絶ちません。

弁護士が交通事故における示談交渉に関わることで、過去の事例、裁判の判例などと照らし合わせ、過失割合についても適正な数字に基づいた賠償金の算定が可能です。 加害者ともめて話し合いにならないケースが実はそう多くはありませんが、知らず知らずのうちに説得され、示談金額も高額になりますから、『こんなにもらえるなら示談に応じよう』という判断になりがちです。

しかし、示談金額が適正かどうかを弁護士が判断することで、金額が大幅に増額するケースは極めて多くあります。加害者との直接交渉で示談が進まない場合はもちろんですが、もめていなくても、弁護士に相談されるのが望ましいと言えます。

5 弁護士費用特約が付帯されていなくてもご相談ください。

弁護士=裁判をするというイメージは強いかもしれませんが、必ずしも訴訟を行うということはありません。むしろ、裁判となると被害者にも負担となることが多いので、できるだけ示談によって解決を目指すことの方が多いです。

もちろん、訴訟を起こす可能性は検討しなければいけませんが、そういったことになるのか、ならないのかも、弁護士費用特約があれば、被害者の負担を鍵なく抑えた状態で話し合いができます。

もし、弁護士費用特約がなくても構いません。成果報酬型プランの用意もありますので、弁護士費用を気にされて相談を躊躇することができるだけないよう努めております。 法律事務所ロイヤーズハイは相談料無料です。どんな小さなことでも、違和感を感じられた際は、お気軽にご相談ください。

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